約2年9カ月振り7枚目となるオリジナルアルバム「CK TOKEN」のリリースおめでとうございます。率直なお気持ちを教えて下さい!

CLIEVY アルバムを出せて嬉しいです。約2年9カ月振りっていってもそんな感じはしません。数字としては活動していないような感じに見えますが、その間にシングルもミニアルバムも出したので。今までの2年9カ月分の証のようなものを、このアルバムを機にもう一度掘り下げてもらって嬉しいなと思います。

アルバムタイトルのTOKENとは「しるし」という意味だそうですが、アルバム曲の「しるし」とはどんな曲になっていますか?

CLIEVY 過去と現在と未来をつなぐ、ただ懐かしいだけではなくて、振り返ったら恥ずかしいこともあるかもしれないですが、それを出して昔の自分はこうだったなって分かる事はとても大事だと思います。完璧な状態で寝かせて、いつ聴いても良いというのもいいですが、未完成で恥ずかしい部分を残す事は、僕らのスタイルとして正しいかなと思います。恥ずかしい部分を出せたからこそ、それによってこうしてみようって、またそこから繋がる事があります。この曲は僕ら二人のコーラスだけですが、ゆくゆくはお客さんやバンドの皆さんが入ってきてもいいようにここが原点だという曲にしています。

一つの音楽のジャンルにとらわれない多様性に魅力を感じます。自身で作曲する時や他のアーティストに楽曲を提供する時は、どのようにメロディーを思い浮かべますか?

CLIEVY まずその人になったつもりで考えます。この人がどうしたら気持ち良いか、せっかく提供させていただくので、C&K色に染め返しますね。基本的に自分たちが歌わなさそうな曲を自由にやれるのも面白いです。僕らはこんな事は言えないけど、この人なら言えるって事もあるので。人生と同じで、ごはんを食べようと思った時に、今日は和食、今日は中華だからってジャンルから決めないと思うんです。肉が食べたい、パンが食べたい、食べたいものからいくと思うんです。そのパンもたまたま洋食なだけであって、ライスバーガーだったり竜田揚げサンドだったり、パンなのに日本みたいな。ごはん作りのような感覚で曲を作っていますね。(笑)そもそもC&Kがやりたい事は、ジャンルにとらわれない事なので、それが僕らのナチュラルな感覚です。

KEEN 地方でライブをした時に、飲食店の重鎮の音楽通のおじさんが、「要は、アリかナシや。」と言っていました。その音楽が好きか嫌いか、的を得ているかというところを、僕らも突き詰めています。

芸人・天竺鼠が出演した、「嗚呼、麗しき人生」のMVの独特な世界観がとても好きで何度も見返しました! 彼らと出演した印象を聞かせてください。

CLIEVY そもそも出演者や曲のメッセージは独特ではないと思っています。実は、この世界はもともと皆独特な人たちの集まりで、出演者自身は、真心を捉えた一番ヒットソングに近い王道のような感覚でやっています。天竺鼠の瀬下さん・川原さん、そして僕らというそれぞれの人間をそれぞれに貫いたタイム感で描きつつ、そこで皆同じ時間を作っている事を伝えたいんです。単に笑わせようとは思っていなくて、なぜか自然に涙が出てくるような感覚が良いですし、川原さんが、笑わせにいくのも良くて、自分を全うするバラバラ感が僕の描きたかった世界観です。本当に怯えているカメラマンを無理やり引っ張ってくるシーンが面白くて、監督の顔を伺いながら何が起きても撮影を止めてはダメと、自分の持ち場を守ろうとするリアルさが良いですね。

総合転職エージェントの株式会社ワークポートCMソングに起用されている「Alma」のつい口ずさむようなテンポと前向きな歌詞が、とても励まされます。

CLIEVY コロナの第一波で誰とも会わない状況の中で、前を向きたいという気持ちで作った曲です。同時に、コロナ禍で転職したい人の想いと歌詞がリンクしたという感じです。一人でいると、急に楽しくなって急に落ち込んで、ちょっとふざけてみて、でもまたすぐに現実に戻って…という日常的な心の移り変わりがみえます。

「KARADANONAKADAKARADA」人間の臓器をテーマにしたダンスナンバーは楽しくて覚えたくなる歌詞とダンスですね。

CLIEVY 奇をてらっている感じがすると思いますが、「嗚呼、麗しき人生」に近くて、バラードみたいな感覚で作っていますし、臓器一つ一つが正常に自分の役割を全うする事によって、一人の人間の身体は今日も動いて、心が関係して今日の出来事が成り立っているという事をアンサンブルにメッセージっぽくなく聴こえるようにしました。また、ツアーのテーマソングにしたかったというのもあります。

「うたをうたお」は、どんな想いや願いを込めて作った曲か聴かせてください。

CLIEVY 「ライブで歌を歌いたいね」と、自分たち発信で出来る事は自分たちにとっても、未来を見る一つのきっかけになりますし、出来なかった事を出来なかったままにせず、種にして花を咲かせるためのものにするという意味を込めました。

KEEN 最近は、僕たちが歌わないでお客さんだけがこの曲を歌っている画を見るために今この曲を歌っているんだというマインドになってきています。早くそういう日が来てほしいなという願いを込めています。

最後に三重県で発行している本誌の読者の皆さんへメッセージをお願いします。

CLIEVY 松阪市総合運動公園でスケボーをしたいです。ライブで皆さんに会えることを楽しみにしています。

KEEN 僕は、携帯を紛失してしまって三重県にいる大学の親友と20年も会えていないので、久しぶりに会いたいです!