全国ホール・ツアー『THE RAMPAGE LIVE TOUR 2017-2018 “GO ON THE RAMPAGE”』全58公演を完走、その勢いのまま1stアルバム『THE RAMPAGE』をリリースしました。2枚組という充実の1stアルバムに対して、現在はどのような感想を持っていますか?

LIKIYA 今までTHE RAMPAGEを知らなかった方にも手に取っていただけた1stアルバムだったと思います。リリース後のライブには、来ていただけるお客さまの年齢層が広がったという実感があります。

1stアルバムというひとつの区切りを経て新たな感情を抱くなど、改めて実感することはありましたか?

川村壱馬 自分たちの明確な名刺となったアルバムではありましたが、リリース直後から先のことばかり考えていました。まだまだTHE RAMPAGEは走り出したばかりなので、目の前のことに一喜一憂するよりも、その先へのマインドが強かったからだと思います。

そんなマインドを経て、7thシングル「THROW YA FIST」が完成しました。どのような青写真を描いて制作に取りかかったのでしょうか?

 1stアルバムをリリースして自分たちの露出が増えて、新たに僕たちの存在を知ってくださった方が増えたタイミングだったので、改めてTHE RAMPAGEらしさを伝えるシングルにしたいという想いがありました。リード曲には僕たちのそんな気持ちが込められていますし、今年2月からスタートするアリーナ・ツアーのキックオフ・シングルとしてのパワーや力強さも伝わる1枚だと思います。

リード曲「THROW YA FIST」は、どのような想いで制作していったのでしょうか?

RIKU タイトル通り、拳を掲げろという曲です。自分たちが拳を掲げることで、周囲を巻き込んでいける力も表現したいと思ってレコーディングに臨みました。今までの勢いのある楽曲とはまた違うタイプで、チーム感の強さも表現できました。僕たちの新しい武器になる曲だと思います。

歌詞の世界観について、実際に歌唱を担当するボーカル目線で楽曲のポイントとなる歌詞があれば挙げてください。

川村壱馬 イントロから鳴り響く〈THROW YA FIST IN THE AIR(拳を掲げろ)〉の声は16人でスタジオに入って録りました。ボーカル3人だけではなく、メンバー16人全員の想いがこの1行に詰め込まれています。

RIKU 〈何度もKeep on rising 止まらない未来〉という歌詞から始まるバースに、この曲の意味が凝縮されていると思います。みなさんに自分たちの気合いをお伝えするとともに、みなさんと一緒に盛り上がっていける部分だと思います。

吉野北人 全体的にTHE RAMPAGEの尖った部分が表現できている歌詞だと思います。特にサビはわかりやすいと思います。〈高く高くIn the air 拳を上げてHold up Stand up〉の部分はライブでも盛り上がるんじゃないかなと思います。あと、最後に〈突き進んでいくMy way〉という歌詞があるんですけど、そこにTHE RAMPAGEらしさと僕たちの意思が表現されています。

 実は壱馬がレコーディングしている時に見学させてもらったんですけど、〈Let it go, Let it go 拳上げて〉のところを何度も録り直していたんです。いつもは完成した音源だけを聴いていたので、今作で試行錯誤しながら制作している過程が見られたことで、今まで以上にボーカルの想いが汲み取れるようになりました。その後に16人での〈THROW YA FIST IN THE AIR(拳を掲げろ)〉のレコーディングがあったので、本当に気持ちを乗せて挑めました。

パフォーマンスに関しては、どのように決めていったのでしょうか?

LIKIYA アリーナのステージでこの曲を踊っていることをイメージして制作しました。拳を上げろというわかりやすいテーマがあったので、サビはファンの方々を巻き込んで楽しめる振りにしたつもりです。もちろん自分たちがやり抜いてきたダンス・スタイルも取り入れて、今回はただ激しいだけのダンスではなく、冷静沈着な感じも取り入れた抑揚のある振りを考えました。

THE RAMPAGEにとって、どのような位置づけの楽曲になったと思いますか?

RIKU ひとつ大人になったTHE RAMPAGEの必殺技ができたという感想です。レコーディングやMV撮影をしている時点で確信できていたので、アリーナ・ツアーのキックオフ・シングルにふさわしい表題曲だと思います。

カップリング「DOWN BY LAW」は、TVアニメ『FAIRY TAIL』ファイナルシリーズ第2クールオープニングテーマですが、どのように制作を進めていったのでしょうか?

 初のアニメ・タイアップ曲なので、壮大なイメージがありつつもTHE RAMPAGEの進む道ともリンクさせる曲にしたかったんです。さらに、今の僕たちがアリーナ・ツアーで表現したい等身大の姿を、この曲でお見せできるんじゃないかなと思っています。

LIKIYA まずトラックを聴いた時に、楽しくクルーで踊っている姿を感じましたね。

歌詞の世界観についても教えてください。

RIKU アニメ『FAIRY TAIL』で描かれている、同じ志で集まったギルドたちが家族のような愛情を持ってお互いに高め合ってどんな苦労にも立ち向かっていく姿が、THE RAMPAGEともリンクすると個人的にも思っています。だからこそ、オープニングテーマにふさわしい力強い内容の歌詞を歌うことができたんだと思います。

川村壱馬 曲だけを聴くと明るい印象を受けますが、歌詞を見るとTHE RAMPAGEらしさを感じてもらえると思います。トラックとリリックのギャップを楽しんでいただきたいです。

吉野北人 広々とした世界観と、歌詞から感じる意思の強さはTHE RAMPAGEらしさでもありますが、今までにない新鮮さも含んでいます。アニメ好きの方に刺さって欲しいです。

楽曲が仕上がった今、リスナーにどんな風に届けたいと考えていますか?

川村壱馬 世界何十ヶ国以上で放送されている人気アニメなので、『FAIRY TAIL』を通して「DOWN BY LAW」やTHE RAMPAGEの存在を知ってくださる方も多いと思います。『FAIRY TAIL』の世界観と一緒に曲のよさを知っていただき、そこからTHE RAMPAGEを掘り下げていただけたら嬉しいです。

3曲目の「Starlight」は本田翼さん、岡山天音さんダブル主演のドラマ『ゆうべはお楽しみでしたね』の主題歌ですが、どのように制作を進めていったのでしょうか?

RIKU ドラマとタイアップさせていただくのは、THE RAMPAGEとしては初めての試みです。悲しいリリックでありトラック、そしてメロディラインなので、その世界観をとことん表現しようとレコーディングに臨みました。レコーディングの最中に新しい引き出しを発見できた曲でもあるので、THE RAMPAGEの新たな一面に気づいてもらうきっかけになればと思っています。

シンガーJAY’EDさんが手がけた歌詞の世界観について教えてください。

川村壱馬 僕は2018年から役者としての活動を始めさせていただいているんですけど、歌詞がすてきすぎて脚本のように感じました。レコーディングの時も、この曲の主人公を演じるような感覚でブースに入りました。役としてこの曲に入り込めたので、主人公のストーリーを自分の人生として生きた気がするんです。そういう意味でも思い入れの強い1曲になりました。

吉野北人 自分が作詞したかのように、この情景は自分自身のことだよな? と思ってしまうほど、入り込んでしまう歌詞なんです。都会の街明かりではなく、自然が作り出した星空の明かりの方が切なく感じますよね。この「Starlight」を聴いて昔の恋人との時間を思い出す方も多いと思ったので、気持ちを乗せて歌わせていただきました。たくさんの方に共感していていただける王道バラードになったと思います。

ボーナス・トラックには「HARD HIT」の英語バージョンを収録。この英語バージョン収録というアプローチは恒例になっていますが、今回の制作で発見できたことはありましたか?

川村壱馬 日本語と英語では発音が大きく変わるので、レコーディングした時に英語バージョンになるとこんなにも世界観が変わるんだと改めて気づかされました。

RIKU 完全に洋楽になったという感想です。言葉数を詰め込んだ歌詞を歌うことで勉強になりましたし、海外を視野に入れながら活動しているグループにとってかなり重要な楽曲になったと思います。

吉野北人 日本語の原曲もかっこいいんですけど、英語バージョンはまた違う魅力が備わったと思います。英語詞も歌いやすかったですし、グルーヴが出やすかった気がします。

そして、2月からは今作と同名のタイトルを冠した全国アリーナ・ツアー『THE RAMPAGE LIVE TOUR 2019 “THROW YA FIST”』がスタートします。全国26公演が決定していますが、意気込みを教えてください。

LIKIYA 全国ホール・ツアーと1stアルバム、さらにキックオフ・シングルを経てからのアリーナ・ツアーということで、この上なくいい流れだと思っています。ここからさらに前進していかなければならないですし、表現の幅も広げていかなければならないと思っています。このツアーにひとりひとりが集中して取り組んでクリエイティブなエンターテインメントを創ることで、EXILE TRIBEとしてもJr.EXILE世代としても新しい道を切り拓いていきたいと思います。

最後に、今作「THROW YA FIST」で提示できたTHE RAMPAGEらしさはどんな部分だと思いますか?

川村壱馬 ボーナス・トラックの「HARD HIT(English Ver.)」を含めて全曲まったく違った楽曲を収録しているので、自分たちの表現力の幅がアピールできるシングルになったと思います。16人いるからこそ可能なパフォーマンス、THE RAMPAGEならではの一体感や迫力、そして柔軟さも感じていただけると思います。
 アリーナ・ツアーのキックオフ・シングルということで、前回のツアーよりも研ぎ澄まされたTHE RAMPAGEを表現すべく取り組んだ作品です。粗削りだったグループが少しずつ経験や成長を重ねて、より強く濃くなったTHE RAMPAGEの強みが盛り込まれています。ブレない意思、16人の絆、今後を見据えたTHE RAMPAGEの野望もくみ取っていただけたら嬉しいです。