4th Album「LOOKING FOR THE MAGIC」のリリースおめでとうございます。今回のフルアルバムを制作するにあたってどのような思いが込められていますか?
GLIM SPANKY 生活の中のきらめきや、大きな夢、ささやかな愛など、人によって魔法と呼べるものは様々だと思いますが、いつまでも”魔法”を探していきたいという想いを込めてこのタイトルにしました。
暗く重たい曲から、明るく希望に満ち溢れた曲まで、様々な曲が収録されていますが、今作のアルバムの聴きどころを教えてください。
GLIM SPANKY 本当は全部と言いたいところですが、ピックアップするなら全体的にしっかりと重量感のある重心の低いロックサウンドであるというところです。
そしてソリッドなものからドリーミーなものまで様々なロックがあるということを提示できるサイケデリックアルバムになったと思います。
頭に残る日本語の詩的な歌詞が素敵だと思いました。日本語を使うことにこだわって作詞されているように感じますが、他にも作詞するときのこだわりはありますか? また、どういったものからインスピレーションを経て作詞していますか?
GLIM SPANKY 日本語としてしっかりと意味のある歌詞であるとともに、音として聞いた時にもクールな響きになるようにこだわっています。
インスピレーションは様々なものから受けますが、生活の中で思うことを言葉にするのはもちろん、好きな画集や美術館や映画、文学など、音ではない部分から影響を受けることが多いです。
2人で作曲して、亀本寛貴さんが編曲ということですが、作曲する際に2人の意見はどのようにまとまっていったのでしょうか?
GLIM SPANKY 2人で作曲というか、リフやサウンド面は亀本が、歌、メロディ部分は松尾が、という感じで全曲作っています。簡単にいうならば、弾き語りできる部分を松尾、そこから世界を膨らませてアレンジするのが亀本です。
作曲がGLIM表記にしてあるのと、松尾レミ表記にしてある違いは、リフやイントロが先にできたものはGLIM SPANKY、最初から最後まで弾き語りで作ったものは松尾レミ表記にしています。
今アルバムには、『不能犯』の主題歌で、iTunes総合チャートでも1位を獲得した、GLIM SPANKYの代表曲ともいえる「愚か者たち」が収録されていますね。ずっしりした曲調に松尾レミさんのハスキーボイスが響いてとても印象に残りました。映画主題歌のオファーを受けたとき、何が思い浮かびましたか?
GLIM SPANKY まず監督と話し合い、原作も読み、世界観を理解した上で、ダーティーでひずみの強いサウンドが似合うと思い、書き下ろしました。
公式ホームページに、「アートや文学やファッション等、カルチャーとともにロックはあることを提示している」とありましたが、具体的にはどのような活動をして提示していますか?
GLIM SPANKY ロックカルチャーというのは、昔から様々なものと入り混ざって出来上がってきたのでそういう文化を引き継いで表現しています。
ロックのそばにはいつだって文学も映画もアートもファッションもありました。
ビートルズには最高なアート集団がついていたり、アートスクール出身者が多かったり、ロックスターたちはカルト映画に影響を受けたり。
衣装や私服も大切ですし、SNSやインタビューなどで積極的に発信しています。
ZINEやフリーマーケットを行うガールズカルチャーイベントを行いました。
なぜ自分はこの服を着るのか、服に着られるのではなく、その服を選んで着る理由がある=自分のアイデンティティー、そしてやっとファッションが表現になると思っています。
(ロックは見た目も大事とよく言っているのですが、それは音楽が最高なのは大前提の上で、です。”見た目”というのは顔がいいとか、スタイルがいいとかそういうことではありません。)
今回のアルバムジャケットのビジュアルである色鮮やかなアート作品を背に映る2人のファッションがとてもかっこいいですね。今回のジャケットビジュアルに込められたテーマやメッセージはありますか?
GLIM SPANKY 2〜3年ほど前からここでアルバムの撮影がしたい! と夢見ていました。
厳しい砂漠の中を数時間車で走り抜けて、やっとたどり着くオアシスです。
それって私たちの人生に置き換えられるような気がします。
厳しい毎日の中に、一つの幸せがあれば素敵、というか。
今後ロックユニットとしてどのように活動していきたいですか。また、目標などあれば教えてください。
GLIM SPANKY 東洋人にしかできない東洋的エッセンスを交えたロックを、様々なカルチャーと共にどんどん発信していきたいし、国境を超えて届くものにしていきたいと思っています。
では三重県のファンの皆様にメッセージをお願いします。
GLIM SPANKY なかなか三重県に行けませんが、いつかライブをしたいです! みなさん、ぜひ呼んでください!
そして新しいアルバム、とっても最高なので聴いてね!ツアーもします。ぜひ一緒に遊びましょう!